起業すれば誰もが成功する訳ではありません。
やはり起業して成功するためには、幾つかの必要な要素があります。
起業後にビジネスを軌道に乗せ安定した経営を実現するには、起業前の周到な準備と整った条件が欠かせません。
そこで本記事では、起業に必要なことについて以下の5つに分類し、それぞれ紹介します。
- マインド
- ビジネスモデル
- 資金
- 仲間(※複数人で起業する場合)
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
起業に必要なこと その1 - マインド

マインドは起業家にとって最も必要なことです。
どんなに優れたビジネスモデルを持っていても、マインドが備わっていなければ成功することは出来ません。
ここでは、必要なマインドについて5つ紹介します。
謙虚である
起業以前に人間として最も大切なことですが、人を選ばず謙虚に接することです。
起業後の道のりは、決して順風満帆ではありません。
そんな時に誰かの手助けや援助を受けることができるかが、試練を乗り越えるためのカギとなります。
普段から横柄な態度で接しているエゴイストでは、いざ自分自身が困った時、誰からも手を差し伸べてもらえません。
成功する起業家は、常に謙虚な態度に徹しています。
一貫した”こだわり”を基に事業を展開する
明確な価値基準を持ち、その思想を根底に、こだわりを持った商品・サービスを提供することです。
この一貫した姿勢が、会社の「ブランド」としてお客様、そして社会に浸透していきます。
この価値基準がないと事業内容の幹にブレが生じ、顧客からの信頼が得られず、結果的にビジネスが進展しません。
起業家が持つこだわりこそが、会社のブランドを構築するのです。
不測の事態に楽観的で沈着冷静に対処する
成功する起業家は、思考が常にポジティブです。
自分自身に降りかかるネガティブな現象全てを肯定的に捉え、
「何とかなる!」
との心構えで過ごしています。
その上で、不測の事態には対応でき得る全ての選択を探り、慌てることなく冷静に対応します。
このようなメンタルがあれば、起業家としての素質は十分です。
時間管理が上手い
起業家にとって、時間のマネジメントは必須能力です。
起業家はするべきことが多いため、どれだけ時間があっても足りないと感じてしまいます。
よって仕事にプライオリティ(優先順位)を付けて、その時の最重要と考える仕事から取り組むことが必要です。
この時間管理次第で会社の利益は大きく変わるため、時間を管理しながら仕事に取り組む習慣を付けましょう。
法の重要性を認識している
企業活動に限らず、全ては法で定められた範囲で行わなければいけません。
この意識が低い起業家は、会社を経営する上で様々な問題に直面した際、適切に対処できません。
法律に関する最低限の知識は身に付けておきましょう。
また専門的な分野に関しては対処できないこともあります。
そのためには、弁護士など法律の専門家とパイプを持つことが必要です。
起業に必要なこと その2 - ビジネスモデル

ビジネスモデルは、成否を左右する要です。
ビジネスモデルが優れていれば、飛躍的な発展も夢ではありません。
ここでは、ビジネスモデルに関する必要なことを9つ紹介します。
展開するビジネスについての理解度が深い
起業して展開するビジネスについて、その価値や最重要項目を熟知することで、社会にとって価値のある商品やサービスを提供することが可能になります。
下記の内容について確認し、これから展開するビジネスについての理解度を把握してみましょう。
- 起業する目的・価値
- 起業により、社会に対してどれだけの価値を提供できるか
- チームの場合、各個人の役割を把握しているか
- ビジネス展開に至るまでの過程や大まかな流れについて熟知しているか
起業アイデアを冷静に評価している
事業内容について客観的に評価し、その内容を”事業計画”として纏め、その上で実行することが重要です。
いくら壮大なプランや夢があっても、それを実現するためのプランが必要だからです。
下記の内容を確認し、自身が温めてきたアイデアを客観的に評価してみましょう。
- ターゲット層と、そのニーズ
- マーケットの大きさ
- 商品・サービスの競合他社との差別化
- ビジネスが成長する上で辿るプロセス
- 競争力を維持する方法
起業前にアイデアをテストする
展開するビジネスのアイデアについて、「これは行ける!」という手応えが無ければ、なかなか起業に踏み切ることができません。
この手応えを得るには、起業前に実際にテストし、そもそも実現可能であるか、そして提供する商品・サービスを受けたモニターの反応を確認するのが良いでしょう。
テストすると、商品・サービスに対する現状のクオリティを把握することができ、ブラッシュアップに繋げることができます。
この作業を満足するまで繰り返し、起業の確信を掴むのが理想です。
ライバル(競合他社)を過小評価しない
どの業界でも競合は存在します。
競合他社に勝たなければ、ビジネスで成功することはできません。
よって競合他社を詳しくリサーチして、その実力を正当に評価することが必要です。
ライバルの力量を軽んじて情報収集を怠れば、業界の現況を把握することができず、その時点で形勢不利となります。
自分自身のビジネスモデルに自信を持つのは良いことですが、ライバルを知ることで、更に”根拠のある自信”にすることができます。
短期的・長期的な視点を持ち合わせている
ビジネスでは、現在と未来の両方を見定めながら事業を展開する必要があります。
ここで短期的な視点とは、
- 顧客への対応
- キャッシュフローの把握
- etc…
次に長期的な視点とは、
- マーケティング
- ビジネスモデルの仕組み作り
- 商品開発
- etc…
それぞれの項目は、どれもビジネスに欠かせない要素です。
つまり片方だけの視点では、ビジネスが立ち行かなくなります。
自分自身がどちらに長けているのかを確認し、欠けている視点を意識できるように習慣付けましょう。
ビジネスが軌道に乗るまで時間を要することを理解している
これは実際にやってみなければ実感できませんが、ビジネスは自分が当初予定していたよりも時間を要します。
商品・サービスの開発は勿論ですが、それ以上に、利益を出しビジネスが軌道に乗るまでに時間を要するものです。
失敗する起業家には、この理解不足や見通しの甘さから、事業撤退を余儀なくされてしまうケースが多々あります。
特に、社会に浸透していない新しいビジネスモデルの場合は、長い時間を要することを肝に銘じておきましょう。
価格設定が適正である
「値決めは経営」
と言われるほど、価格設定はビジネスにおける最重要項目の1つです。
失敗する場合、大抵は価格が安くて利益を確保できないことがその理由です。
つまり、ビジネスで成功するには、適正な価格設定が必要不可欠です。
相場を加味しながら、十分な粗利を確保できるように価格を設定しましょう。
複数のアイデアを持っている
例えば、優れたビジネスモデルで起業しても、実際には上手く行かないこともあります。
この場合、解決方法として複数のアイデアを持っていると、柔軟に対応することができます。
一方で、これまでのアイデアに固執すると現状を変えることができず、その結果失敗に至るケースもあります。
社会は絶えず変化します。
その変化に柔軟に対処できるように、「転ばぬ先の杖」として常に複数のアイデアを持ち合わましょう。
新たなニーズを創出すべく、ビジネスプランを模索している
起業してビジネスが軌道に乗った際、次の展開として2つ挙げられます。
- ①既存のビジネスを拡大する
- ②新たなビジネスを展開する
①のように、既存のビジネスを更に充実した内容に改善し、これまでのニーズに応えていくのは当然のことです。
そして②は、新たなニーズを掘り出し、社会に価値を提供する、正に起業家の原点となります。
よって、①を継続しつつ②を視野に入れた活動が理想です。
また、”利益を安定させるには最低でも3本の柱(事業)が必要”とも言われます。
成功する起業家はこの意識が非常に高く、常に新たなビジネスモデルを模索しています。
起業に必要なこと その3 - 資金

起業とその後の経営には、資金の問題をクリアしなければいけません。
ここでは、資金に関する必要なことを2つ紹介します。
複数の資金調達ルート
資金繰りはビジネスにおいて最も悩ましい問題です。
特にスタートアップ時は十分な利益を確保できず、多くの起業家が資金繰りに頭を抱えます。
このような問題をできるだけ回避するために、現状のキャッシュフローを改善した上で、資金調達先は複数のルートを確保しましょう。
財務管理とキャッシュフローの徹底
起業家の多くは、例えば優れた技術やアイデアを武器としていますが、こと財務・会計になると知識が殆ど無いといった方も存在します。
上述のように、資金繰り(キャッシュフロー)は会社経営の要で、お金の流れを理解しないことには企業としての活動が立ち行かなくなります。
よって財務・会計に詳しい専門家(税理士・会計士)と繋がりを持つのが賢明です。
またスタートアップ時は財務担当を雇うことが難しい場合もあるので、専門業者への外注により財務管理を行うのも一案です。
近年はクラウドサービスによる会計ソフトを活用するケースが増えています。
いわゆる出納表を自動で作成するため、会社の入出金の状況をグラフ等で簡単に確認することが可能です。
起業に必要なこと その4 - 仲間(※複数人で起業する場合)

複数の人数で起業する場合、どのような仲間と起業するかで成否が大きく分かれます。
ここでは、仲間に関する必要なことを6つ紹介します。
有能で志を共有できる仲間とチームを組んでいる
ビジネスを手早く成功させるには、1人よりも2人以上で取り組んだほうが良いのは当然のことです。
チームで起業する場合、有能で目標を共有できる仲間であれば、心強いパートナーとして支えてくれるでしょう。
ダイバーシティ(多様性)を受け入れる
様々な価値観を受け入れる度量があり、受け入れる姿勢が偏らず、中庸でニュートラルに接することができます。
極端な考え方や偏見を持った態度は、物事をフラットで公平な視点で観察することができず、ビジネスを始め人生において大きな損失となります。
メンバーそれぞれが持っている個性を最大限に発揮するチーム(ここでは会社)は、社会の様々な変化に対応する上で大きな強みとなります。
取締役が高い能力を持っている
起業した会社が成功するかは、取締役の能力如何で決まると言っても過言ではありません。
経営陣のクオリティが高いと、特にスタートアップ企業の成功率も自ずと高くなります。
優秀なブレーンが側にいる
企業において最も重要な投資は、紛れもなく人件費です。
会社の将来を担うのは、人材のクオリティです。
スタートアップで成功する起業は、起業家の右腕となる優秀なブレーンが存在する傾向にあります。
コミュニケーションはチャットツールを活用する
社員同士のコミュニケーションの取り方も、時代によって変化します。
自宅でのリモートワークが定着した現在では、チャットツールを活用したコミュニケーションが主流となりました。
このようにチャットツールを用いて、リアルタイムでやり取りできるメリットを存分に生かすことが、仕事のスピードと質を高めるポイントです。
実務を人に任せて経営に専念する
スタートアップ時は、起業家が現場の業務もこなさなければいけない場合もありますが、事業が軌道に乗り組織が大きくなれば、現場から手を離れて経営に専念したいのもです。
そのためには、雇っている従業員に現場の仕事を任せる必要があります。
マニュアルの作成や社内教育の実施などで、組織として経営が成り立つように人材育成に注力していきましょう。
まとめ - 必要なことを周到に準備すれば、起業後のスタートダッシュに成功する!

ここまで、起業に必要なことを紹介しました。
これらの内容について、起業時に全て備えることは難しいかもしれませんが、出来る限り準備することで、成功の確率は格段に上がります。
ここで注目したいのが、仲間集めの大変さです。
上記には仲間の理想像と仲間を受け入れる際の心構えを列挙しましたが、実際に仲間集めをする場合は、事は上手く運ばないケースが大半です。
仲間集めで過大な労力を費やすのであれば、WATAのように1人で起業したほうがスムーズに進みます。
ビジネス上の仲間は、1人で起業してビジネスが軌道に乗った後に集めることも十分に可能です。
これを機に、1人起業を視野に入れてみるのも一案ですね。
いずれにしても、起業に必要なことを周到に準備して、起業後は成功するために果敢にチャレンジしていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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