起業する業種は何が適している? - ローリスクで起業できる分野を紹介します

起業を検討する場合、どの業種で起業すれば良いでしょうか。

業種次第で起業後のビジネスの進展が大きく異なるため、業種の選択は大いに悩むところです。

そこで本記事では、起業する業種にまつわるトピックを取り上げ、特に少ないリスクで起業できる分野について紹介します。

最後まで読んでいただければ嬉しいです。

 

起業する業種の割合

日本政策金融公庫が起業に関する調査を纏めたリポート「起業と起業意識に関する調査」による、起業する業種の割合は以下の通りです。

順位業種割合[%]
1個人向けサービス業19.3
2事業者向けサービス業12.9
3小売業9.8
4不動産業、物品賃貸業8.9
5情報通信業8.7
6教育・学習支援業8.1
7医療・福祉7.2
8建設業7.0
9飲食店・宿泊業5.9
10製造業5.7
11卸売業3.8
12運輸業2.6
13その他1.5

出典:日本政策金融公庫「起業と起業意識に関する調査

日本政策金融公庫が起業に関する調査を纏めたリポート「起業と起業意識に関する調査」によれば、起業する業種で最も多いのが”個人向けサービス業”でした。

個人向けサービス業とは、代表的な業種として理容・美容、旅行、娯楽(映画、プロスポーツなど)、自動車整備、近年は各種サブスクリプションや個人向け金融商品、そして個人を対象としたマンツーマンの各種コンサルタントなどが挙げられます。

 

起業で失敗を回避するポイント

起業した際に、廃業するリスクが低い業種に共通する傾向は以下の通りです。

  • 利益率が高い
  • 低予算(初期投資・維持費が安い)
  • 在庫を持たない
  • 難易度が低い
  • 体力を消耗しない

やはり会社を経営する上で最も大切なことは、利益率の高さです。

高い利益率を確保できる業種として不動産業や建設業、そして教育関連や製造業も他業種に比べて安定した利益率を出すことが可能です。

また設備等の初期投資が掛かるものの、比較的競争が緩やかな医療・福祉関連も安定した経営が可能です。

そして体力を消耗しないことは、経営を継続するために大変重要です。

会社の立ち上げ時に軌道に乗るまで忙しいのは仕方ありませんが、経営が安定した後は効率的に収益を上げていくビジネスモデルでなくてはいけません。

会社の経営は、引退もしくは廃業するまで続く長距離マラソンです。

その長期間を常に全速力で駆け抜けることは不可能です。

確実に利益を確保し、且つ体力的に大きな負担にならないビジネスを選択するのが賢明です。

 

失敗しない起業家が抑えているポイント

次に、失敗しない起業家は、主に以下の3つの内容を留意しています。

  1. 市場規模を把握している
  2. 需要の波を予測できる
  3. 経営に関するノウハウを持っている

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

 

市場規模を把握している

市場の大きさは、起業する前にチェックする必要があります。

また参入者の数も考慮しなければならず、その絶対数が少ない領域で事業を展開すれば失敗する確率は下がります。

そして市場規模は時間の経過と共に変動します。

将来的に市場規模が大きくなれば問題ありませんが、逆に市場規模が収縮するとビジネスの将来性に暗雲が立ち込めてしまいます。

市場規模は現在と将来性の両方を見定めて判断しましょう。

 

需要の波を予測できる

業種によっては需要が時期に左右され、この波が高いほど経営上のリスクとなります。

商品の販売が低迷する時期には在庫を抱えてしまうため、需要の波を的確に予測し、対策を取らなければいけません。

この重要の波によるリスクを回避するために、多くの業種で定額制サービス(サブスクリプション)を導入する動きが広がっています。

例えば飲食店では月額で食べ放題など、安定した収益を得るための対策を取っています。

このように、需要の波を抑える措置を見越して起業しましょう。

 

経営に関するノウハウを持っている

はじめて起業した方には、経営は始めてという方が大半で、そのほとんどが起業後の会社経営に関するノウハウを持ち合わせていません。

よって経営に関する勉強は勿論のこと、先輩の経営者と懇意になり助言を得るなどして、経営のノウハウを身に付けていきましょう。

 

融資を受け易い業種

起業し会社を経営していくためには、資金が必要です。

起業やその後の会社経営で必要な全ての資金を自分自身で賄うのが理想ですが、業種によっては多額の資金が必要となり、預貯金のみで工面するのは難しいこともあります。

それでは、融資を受け易い事業は何でしょうか。

以下に、3つの事業を挙げます。

  • 時代のニーズを捉えている
  • 相互扶助の精神がある
  • 設備資金が掛かる

例えば児童待機を解消するための保育園事業で融資を依頼する場合、時代のニーズを捉え、且つ相互扶助の精神を宿しているため、融資や自治体からの補助金が受け易いと言えます。

※保育園事業による融資や補助金には、起業家の経歴も重要視され、且つ書類審査と許認可をパスしなければいけません。

また融資には「設備資金」と「運転資金」に分類されますが、設備資金は不動産の取得や機械の導入など、賃貸料や人件費に相当する運転資金に比べて融資額は高くなります。

 

女性の特性を活かせる業種

優しさや繊細さが求められる業種は、女性が持ち合わせている能力を存分に発揮することができます。

女性にしか気付かない視点やセンスを活かせる業種を以下に挙げます。

  • ハンドメイド品の創作・販売
  • ピアノや手芸等の各種教室
  • デザイナー(イラスト,WEB等)
  • インストラクター(ヨガ,着物の着付け)
  • 子育てに関わる業種
  • etc…

上記のような業種は既に多くの女性が活躍しているため心理的なハードルも低く、女性が起業し易い業種と言えます。

 

ハイリスクで廃業し易い業種

次に、廃業率の高い業種は以下の通りです。

  • 飲食サービス業
  • 小売業
  • 生活関連サービス業
  • 宿泊業
  • 娯楽業

「飲食サービス業」や「宿泊業」は店舗を構えるための初期投資や、人件費・食材費・店舗の維持費など多額のランニングコストが掛かるため、利益率は高くありません。

また飲食店やホテル・旅館はネット上での口コミで評価が二分される傾向にあり、マイナスの評価が多いと来客者が減り経営が一気に傾いてしまうことも起こり得ます。

またコロナウイルスのような感染病が広がると営業そのものができないなど、社会情勢の影響を受けやすい業種です。

カフェ等の小規模の飲食店は起業する割合が高い業種ですが、同時に廃業率も高い業種になります。

「小売業」はいわゆる”街のお店屋さん”で、メーカー・製造業者・問屋(卸売業者)から商品を購入し、コンシューマー(一般消費者)に販売するビジネスモデルです。

商品によっては流行に左右され易く、売れない場合は在庫を抱えるリスクがあり、廃業率が比較的高くなります。

消費者の動向に左右され易いのは、「生活関連サービス業」や「娯楽業」も同様です。

このように多くの外的要因が大きなリスクとなって、安定した経営が難しい業種が存在します。

 

ローリスクで起業し易い業種

起業してもリスクが低く、高い確率で安定した経営が可能で、且つ個人的にお勧めの業種は以下の通りです。

  1. IT・WEBサービス事業
    • ブログ運営
    • アフィリエイト
    • プログラミング
  2. コンサルティング・コーチング
  3. ストック型事業

それでは、1ずつ詳しく見ていきましょう。

 

IT・WEBサービス事業

起業はITやWEBサービスを提供する業種が大きな割合を占めています。

規模は様々ですが、立ち上げたビジネスが大発展すれば一攫千金も現実のものとなります。

また個人単位ではPC1台で環境が整うため、1人で簡単に起業できる業種です。

特にブログ運営やアフィリエイトは、安定した利益を得ることができるためお勧めです。

 

コンサルティング・コーチング

在庫を抱えることがなく初期コストも掛からないため、コンサルティング・コーチングでの起業もローリスクでお勧めです。

資格取得、英会話学習、心理カウンセラーなど、様々な分野でニーズがあります。

自分自身がこれまで培ってきた知識・経験・スキルを活かして、得意分野で市場のニーズに応えることができます。

以前は対面が一般的だったコンサルティング・コーチングも、オンラインでの通話が浸透した今日では、自宅からのサービス展開も可能です。

勿論、1人で仕事を完結することもできるため、個人で起業することが可能です。

 

サブスクリプションによるストック型事業

収益化の”仕組み”を構築することで安定した利益を得ることが可能となり、近年はビジネスモデルの主流となりつつあります。

以前から私立の学校や新聞の定期購読などがありましたが、前述のように飲食店もこのビジネスモデルを取り入れています。

ストック型事業は収益化の自動化を図ることができるため、ITとの親和性が非常に高く、例えばWEBサービスと組み合わせるビジネスモデルが注目を集めています。

 

まとめ - 起業には手始めにリスクが少ない業種を選択しよう!

ここまで、起業する業種にまつわるトピックを紹介しました。

起業するからには、何としてでも失敗は避けたいところです。

そのためには、手始めにリスクの低い業種で起業することが最善です。

ビジネスが軌道に乗れば、その後は規模に応じて自由にビジネスを展開することが可能です。

起業してビジネスが発展するように、積極的に挑戦していきましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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