起業時に仲間集め? - その前に1人で起業を検討しよう

「起業するには、仲間が必要だ!」

こんな思い込みを持っていませんか?

仲間と共に起業することは素晴らしいことですが、起業は1人でもできます

そこで本記事では、

  • 起業時の仲間の集め方
  • 仲間と一緒に起業するメリット・デメリット
  • 1人で起業後の選択肢

について考察します。

最後まで読んでいただければ嬉しいです。

 

仲間の集め方

起業時の仲間集めの方法は、主に以下の3通りが挙げられます。

  1. 前職のツテを使う
  2. イベントで他の参加者に声を掛ける
  3. 起業の人材マッチングサービスを活用する

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

 

1. 前職のツテを使う

起業前に会社勤めをしていた場合、優秀な同僚に呼び掛けて共にスピンオフし会社を興すケースがあります。

同じ職場で共に仕事をしていた間柄のため、人柄や能力、そして持っているスキル等は事前に把握しているため、人材として予め計算が立ちます。

そのため、起業時は高い確率で欠かせない戦力になることは間違いありません。

この場合、相手への評価が高いことは当然ですが、一方で相手から自分自身への評価も大きなカギを握ります。

自分自身がそれまでどのように仕事に取り組んできたか、相手も客観的に観察しています。

つまり、相互の高い評価と信頼関係が成立していなければ、話は前に進みません。

話を聞いてもらう際は、起業への情熱・理念・ビジネスモデル等を余すことなく説明し、誠意と熱意を持って働きかけることが重要です。

どうしても欲しい人材であれば、一回断られる程度ですぐに諦めるのではなく、粘り強く何度も説得して、半ば強引ではなくお互いの意思疎通が取れた状況で、相手から良い返事を貰えるようにしましょう。

 

2. 起業に関するイベントで他の参加者に声を掛ける

起業に関する勉強会やセミナー、そして各種交流会で、他の参加者に声を掛けるのも有効です。

そのようなイベントに集まる方は、起業に対する大きなモチベーションを持っている場合が大半です。

積極的に声を掛けて人脈を作れば、将来的に起業時のパートナーになることができます。

勿論、それまでには礼節を弁えながら接して時間を掛けてお互いを知り、信頼関係を醸成することが必要不可欠です。

また前提として、信頼性の高いイベントに出席しなければいけません。

参加するイベントは、主催する会社、イベントの実績や評価、そして講演する講師の経歴など、細部まで確認することが重要です。

 

3. 起業の人材マッチングサービスを活用する

起業時のパートナー探しとして、近年は人材のマッチングサービスが展開されています。

“起業時における人材不足”の需要は大きく、その数は年々増加しています。

またパートナーだけではなく、ビジネスへの出資等をマッチングするサービスもあり、そこで資金調達の道筋を立てることも可能になっています。

しかしながら、他分野のネットサービスと同様に、詐欺の温床になるケースもあるため、利用には十分に注意する必要があります。

 

仲間集めで留意すべきこと

起業時の仲間を集める際、留意すべき主な項目は以下の4つです。

  1. 自分より高い能力・スキルを持っている
  2. 理念・使命・マインドを共有できる
  3. どんな仕事もこなす献身性がある
  4. ビジネスパートナーとしての一線を弁える

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

 

1. 自分より高い能力・スキルを持っている

起業時は一般的に資本が少なく、人を雇う余裕が無いのが起業家としての本音です。

そのような状況でも採用するからには、自分自身よりも高い能力やスキルを持ち合わせていなければ意味がありません。

高い能力やスキルは、起業時の仲間として必須かつ最重要条件です。

 

2. 理念・使命・マインドを共有できる

起業時に会社の理念や使命、そして必ず成功するという強いマインドを共有することは、仲間集めにおける大きな要素です。

起業後にビジネスが軌道に乗るまで時間が掛かる場合、モチベーションを維持するのは大変なことです。

メンバーが体力的・心理的に大きな負担が掛かる状況で、起業時に掲げた理念・使命に立ち返えることは、再びモチベーションを高める上で大きな意義があります。

よって集めた仲間が起業家と同じレベルのマインドを持っていなければ、共に困難に立ち向かうことはできません。

仮に始めからマインドを共有できなくても、仲間と密にコミュニケーションを取りながら徐々に意識を高めるように教育するのも、起業家の大切な仕事です。

 

3. どんな仕事もこなす献身性がある

起業時は人手が足りず、時には地味で泥臭い仕事もこなさなければいけません。

そのような仕事を率先してこなす献身性は、起業家にとって大きな助けとなります。

“起業”という表面的な響きだけを強調して仲間を集めるのは、双方にとって好ましくありません。

起業家としては仲間として勧誘する前に、地道な仕事をこなす献身性を持った人材であるか、冷静に見極めることが重要です。

 

4. ビジネスパートナーとしての一線を弁える

起業する際、どうしても仲間が欲しいために闇雲に誘うのは好ましくありません。

ただ単にその場で気が合ったなどの理由で安易に仲間にした場合、相手が能力・人格共に申し分ない人物であれば素晴らしいことですが、仲間にした後で

「能力に問題あり」

「会社の理念や使命を理解していない」

「自分の好きな仕事しやらない」

などと、誤算が生じてしまうリスクが伴います。

必要なのは、ビジネスとして確実に戦力になる人材です。

出会った時に意気投合するのは良いことですが、その場の”ノリ”が良かっただけで仲間にすることは、極力控えた方が無難です。

 

仲間と一緒に起業するメリット・デメリット

次に、仲間を集めて共に起業するメリット・デメリットについて考察します。

 

メリット

短期間でビジネスを軌道に乗せることが可能

起業時に最もエネルギーを使うのは、事業を軌道に乗せることです。

1人で取り組むよりも、複数人のほうが遥かに短期間でビジネスが立ち上がるのは自明です。

また仲間を誘って起業した以上、途中で投げ出すことも出来ないため、その責任感がモチベーションになり、その結果として事業が成功する確率が高まる効能も期待できます。

 

より多くのアイデアを取り入れることが可能

1人で思考できるキャパシティには限界があります。

複数人でディスカッションしてアイデアを出し合えば、より豊かな発想が可能になります。

このメリットは一見すると地味ですが、後に大きな利益の差になる場合があります。

 

デメリット

コストが掛かる

起業時の資金が無い時に、人件費は勿論のこと、将来的に上場を視野に入れる場合は株式の配分など、1人での起業に比べるとコスト増は免れません。

 

意思決定までに時間が掛かる

1人で起業すれば、事業に関わる全ての事柄で独断即決できますが、仲間がいればそうはいきません。

意思決定するために逐一集まり、議論した上で決定することになれば、その時間的損失は大きなものになります。

この作業が煩わしいのであれば、1人で起業する以外に方法はありません。

 

1人で起業後の選択肢

仮に1人で起業しビジネスを展開した場合でも、当然ですがビジネスの将来性について考えます。

そして、

  • 「やはり1人では限界がある…」
  • 「ビジネスパートナーがいれば現状よりも規模を拡大できる…」
  • 「新しいビジネスを展開したいが、それには仲間が欲しい」

との願望が出てくることもあります。

仲間を集めるのは、そのタイミングでもOKです。

つまり、1人で起業した後でも、その後のビジネスを選択することができます。

斬新且つ大きな将来性を秘めているアイデアを持っていて、このタイミングを逃せば確実に機会損失になる場合は、その時に是が非でも仲間を探さなければなりません。

しかしながら上記のような喫緊性が無ければ、仲間を集めるのは、1人で起業し経営について実践を積んでからでも遅くありません。

特に初めて起業する場合、経営についても初めて経験する方が大半です。

よって経営の諸事について場数を踏み、経営のイロハを学んでおくことは大切な経験になります。

そしてどのような人材が欲しいか、より具体的に把握しているため、”ハズレ”のビジネスパートナーを引く確率も下がります。

 

まとめ - 起業は1人でもできる!スタートアップは仲間に頼らず1人で小さく始めるのもアリ

これまで、起業時の仲間集めについて考察しました。

起業時に限らず、ビジネス上の仲間を増やす、もしくは社員を採用する時点で”他力本願”の領域が生じます。

どうしてもコントロールできないリスクを背負ってでも補って余りあるメリットがあれば、起業時に仲間を集めなければいけません。

しかしながら、起業時の仲間集めには幾つかのハードルがあり、仲間を探し出すまでの労力は想像以上に大きな負担になります。

よって仲間集めに苦労して起業前に疲弊してしまうより、1人で起業して本筋であるビジネスに集中するほうが効率的です。

上述のように、仲間集めは1人で起業してビジネスが立ち上がった後からでも遅くありません。

手始めにスモールビジネスで1人起業し事業を軌道に乗せ、その後のビジネスをどのように展開するか、選択肢を増やせる環境を育てるのも一案です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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